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発表会やコンクールや演奏会などのホールではない場所で、ある程度多くの人の前でピアノを弾く機会といえば、どんなところがあるだろうか。

やはり、一般の人でも可能性があるのが、結婚式ではないかと思う。余興ステージのひとつというのもあるし、伴奏のようなものも考えれる。

自分も結婚式での演奏は、それなりにやったことはあるが、ある時などは、自分がピアノを弾き始めて数分もしないうちに、薄い壁一枚で仕切られたとなりの式場では、何人もの和太鼓ような演奏がはじまってしまい、ピアノは全くと言っていいほど聴こえなくなってしまったことも・・・もちろん、最後まで弾いたことは弾いた。

では、あまり縁起は良くないが、お葬式でのピアノはどうだろうか。音楽葬のような大げさなものは、プロの音楽家だった場合には後日ある場合もあるが、やはり普通はお葬式でピアノの登場機会はないだろうか。
実は一度だけ、「頼むかもしれない」という程度の話ならきたことがあったが、結局は具体的な話にまではならなかった。やはり、諸事情から難しいのだろう。
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1つ前の記事に、専門の道を考えているような場合の練習時間について書いたが、それに関連して少し。

長い期間接している生徒さんであれば、受験の相談をされた場合、実力も練習の習慣や姿勢も把握しているだろうから、適切に判断して回答できるだろう。
だが、習いに来て間もない生徒さんや、受験レヴェルに達しそうなのか判断して欲しいと体験レッスンのように1回のレッスンの場合では、実力はおおよそ判断できるだろうが、レヴェルを感覚としてわかってもらうのは難しい。

以前、中学3年生のある人が、そうした判断のレッスンに来たときに、弾いてもらって実力を確かめる以外に、その人に質問をしてみたことがあった。
まず、その人が弾いた曲・・ベートーベンのソナタやツェルニー、バッハ、ショパンなどだったが、その演奏についての感想は自分は言わずに、自分も同じ曲ではないが、ベートーベンやショパンなどを弾いて聴いてもらった。

そして、質問してみた。
「どう思いましたか?自分(モリス)の演奏を聴いてみて。無理に褒める必要はありません、これは大事なことですから」
すると、その中学生は、
「褒めるなと言われても、私とは全然違います。同じピアノで演奏したのに、出てくる音も多彩さも迫力も繊細も、技術の安定感も・・・」
のようなことを、言っただろうか。

実は、その中学生がそう思った時点で、あまり良くは無い。その時は、少し厳しいとは思ったが、それを正直に伝えた。
「今自分が弾いた曲は、楽譜見ながら弾いたので、どれも常時練習しているようなレパートリーではないことはわかると思います。
あなたが来ると聞いていたので、比べやすいように同じ作曲家の曲を、昨日と今日練習した程度ですから、はっきり言うとヘタな演奏を披露してしまったわけで、この程度では、あの音大にはかなり遠いです」

その中学生は、やはり少しはショックを受けたかもしれない(一緒に来た親もですね)が、その後にも話をたくさんしたので、感覚でも知識としても、わかってくれたように思う。
もうそろそろ4月も終わりで、連休もはじまるところ。
この年度末や年度初めに新しく来た生徒さんも、数回のレッスンをして慣れてきたところだろうか。

最初のうちは、自分からも生徒さんにいろいろな会話や質問などをしながらのレッスンとなるが、生徒さんや親からも質問されることも結構ある。
例えば、レッスンの進め方について聞かれれば、丁寧に説明するようには心がけているし、「何か1曲を」と言われれば、適当にショパンなども弾く。

だが、子どもを音楽の専門に進ませるかを考えているような親に「やはり普通は一日4時間も5時間も練習するのですよね、先生もそうでしたか?」と質問されると、少し困ってしまう。
長時間練習の習慣が大事なのは、本当はそうだと思う。小学生でもそれくらい弾く人なんてたくさんいるし、それが習慣にならないと、中学、高校という年齢になった時に、6時間や7時間といったメニューを消化できない。

そうなのだが、自分は以前にも書いているかもしれないが、いつも「いかに短時間で多くの曲を仕上げていくか」というような習慣が先に見についてしまい、子ども時代は2時間でたくさん弾いた気分に。高校くらいになって、やっと2時間を越えるかどうかといった感じだった。

これは、後になってかなり影響するのは明白で、学生になって持ち曲が伴奏等を含めて10曲以上になると、やはり2時間ではやっていけないが、さすがに5時間も集中する習慣は身につかず、3時間半くらいでお腹いっぱいの状態に。
さらに、白髪爺さんにも
「モリス!おまえ2時間くらいしか弾いてこなかっただろう!」と、最初の頃はよく怒鳴られていた・・・。

というわけで、生徒さんの親からの質問には、
「そうですね、小学生高学年や中学生に、1日5時間とは言いませんが、3時間や4時間は弾くものですよ」と答えるようにしている。
テーマ:ピアノ
ジャンル:音楽
「二分化というか二極化というか、分かれているのかもしれませんね、今の新品ピアノは」
と、調律師さんは言っていた。

これはどういうことかというと、時間と手間をかけてつくられた上質なピアノと、格安で提供するピアノとの区別を、メーカーはきちんとつけているようで、そういう傾向は昔ももちろんあったそうだが、最近特に感じるとの話だった。

だから、新品のピアノの納品時の調律に行って中身を見ても、
「う~ん、これはちょっと・・・ああ・・・」
というピアノと、
「おおっ!これは作成チームは気合が入っているな」
というピアノとの差は確実にあるとのことだった。

調律師さんによると、これはある程度は仕方が無いことらしい。楽器製造メーカーは当然良いピアノを良心的な価格で提供する努力はしているが、良いピアノをつくれば売れるという時代でもなく、抑え目価格のピアノは、コスト面でどうしても品質もそれなりになるそうだ。
また、以前にも少し書いたが、
「同じような価格帯とは思えないほどの、品質に差がある場合が新品でもありますからね、普段ピアノを弾いている方でも、判断は難しいと思いますよ」
と、調律師さんは言っていた。ほとんどの人が自動車の運転はできても、整備や品質の判断ができないのと、似ているのかもしれない。
この4月から小学生になり、同時にピアノを習い始めたという人も多いだろう。
1年生というと、つい最近までは幼稚園や保育園に通っていたわけだが、4月にピアノをはじめて、小学校の話題を積極的にする生徒さんもいれば、小学校よりも幼稚園で歌った曲の話などが中心の生徒さんもいたりと、結構いろいろではある。

そして、全くの初心者から始めるピアノでも、違いや個性がいろいろ。
例えば、楽譜の読みについて。
1年生だと音符について何の知識が無い場合も多いが、最初のレッスンの10分くらいで、だいたい楽譜を読み方を理解してくれる生徒さんもいれば、数週間かけてゆっくりと説明して、徐々に楽譜を読めるようになる生徒さんも。

もちろん、すぐにわかっていただける方が、自分としては楽だし、先にも進みやすく、ピアノを弾くこと自体の指導にも時間を使えるから、良いことにはなる。

だが、楽譜や音符についての理解が早くないことと、ピアノを弾くことはあまり関係はないと思うので、別に心配する必要はないだろう。
楽譜と鍵盤ということが、頭に中でつながるのが遅い生徒さんでも、後に理解ができるとどんどん譜読みをしていけるようになるものだ。
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拍手をする女先生の自宅レッスンというものには、数回しか行ったことが無い。行ったとしても、ピアノの話、音楽の話から、何か世間話のような雑談になってしまうことも多く、弾くのは少しだったように思う。

先生の自宅はマンションではなく一軒家で、レッスン用に用意されているグランドピアノは一台だ。必要であれば先生もレッスンピアノから少し離れて横に置いてある(並んではいない)ピアノを弾くのだが、それはスピネットなどと呼ばれることもある、背の低いアップライトピアノで、レッスンでは使われることはほとんど無かった。

生徒(つまり自分です)は、レッスン用のグランドピアノを弾くのだが、これが結構な上質物であることは、間違いなかった。拍手先生のご自身はよく、
「来る方皆さん、『どれくらいの値段なの?』とか『こんなの持っているなんて、凄いね』って言うのだけれど、別に凄くないのよ。私は結婚もしていないし子供もいないから、お金をピアノにかけられるのね」
と言っていたが、冗談なのかはよくわからなかった。

値段もすごいのだろうが、ピアノは本当に弾きやすく気分が良いことだけは確かだった。そこでは、雑談の最後に少し弾く程度のレッスンではあったのだが、ピアノを弾いた充実感のようなものがあったにように思う。
「モリスさんには、もう少し硬質な響きのピアノが合っているようにも思うけれど、弾きやすいでしょう?このピアノ。いいピアノはね、弾きやすいと私は思うの」
と拍手先生。
それまでにも、良いピアノは弾きやすいとは何となく思っていはいたが、ここまで実感したのは拍手先生のピアノが最初だっただろうか。
曲を弾くテンポというのは、練習を積み重ねて仕上げに近くなってくると次第に決まってくるということが多いだろう。以前に話に書いたような「あの手の彼女」のように、明確な意志を持って自らのテンポ設定をするということは、かなりの実力が無いと難しい。

仕上げに近くなくても、仕上がりテンポを予想する場合もある。例えば何かのコンクールや試験のようなもので、演奏時間が何分以内と決められていて、オーバーできない場合など。
曲の仕上がり近くになっても、時間制限よりオーバーしているとかなり気になるのは、本人もそうだが、指導者側もそうだと思う。

だが、自分がかつて習っていた、拍手をする女先生(当時おそらく50代だと思う)は、制限時間をあまり気にしない人だった。
ある時、自分よりも先にレッスンに来ている生徒の演奏を、ストップウォッチで時間を一応計っているのだが、
「う~ん、20秒ほどオーバーですね。でも、本番は速くなりがちだから、気にしなくていいですよ。大丈夫です~」
などと言って、拍手をしている。

そして、自分のレッスンでも、時間を計ってもらったが、
「あらら、結構オーバーですね、40秒以上です。どうします?」
ということに。
「どうします?」と言われても、曲を決めた段階から、少し速めのテンポで弾いても、オーバーすることは予想はしていたが、40秒はかなり多い。

そこで自分は、
「やはり、1曲目のバッハを違う番号に変えます。以前に弾いたものなら、間に合いそうですから」
と答えたが、拍手をする女先生の出した答えは、
「でも、せっかく今回のために仕上げたバッハですから、曲の変更は無しで。バッハは、もっと速く弾きましょう。モリスさん速いの好きでしょう。あと40秒くらい速くできますよ、きっと。では、それで決定ですね。(パチパチとここで拍手)」
ということに。

結局そのとおりに、時間制限のために高速のバッハのパルティータになってしまったのだが、これが結構面白いものだった。
だが、時間のために急ぐようなテンポ設定は、できれば避けたいところではある。
小学生の1年生や2年生くらいでも、上達の速度が早めの生徒さんは、ペダルを使う曲を弾くようになる。
そこで、補助ペダルの登場となるわけだが、この判断は少し難しいところだ。

自分のところには、あのよく使われているタイプの補助ペダルを用意してあるのだが、全く同じもの、または極めて似た種類の補助ペダルを、ご家庭でも必ず買ってくださいとは、やはり言いにくい。
しっかりとした製品は3万円前後はするし、買っても使う期間はとても短く、子供はすぐに大きく成長して使わなくなる。

そこで、以前は補助ペダルをもう1台用意していて、ペダルを使う曲を弾く生徒さんのご家庭に貸し出しをしていたのだが、その貸し出し用は中国製の安いものだったせいか、何年も使っていると、高さ調節の丸いハンドルのような部分を廻すと変な音がするようになってしまって、こわれてしまった。

現在は貸し出し用補助ペダルは用意していないので、小さな子供は家庭では、足をのせる台があれば十分だと、最初に親には伝えるようにしている。
木材や板で日曜大工をして台を用意する家庭もあるようで、高さが子供にあっていて安定性があれば、それでも大丈夫だ。
ピアノは指導者も常に複数の曲を弾き、常にたくさんの譜読みだとは思っているが、生徒さんの弾く曲も弾き、そのための譜読みをたくさんやっていくとなると、やはり自身のための練習というのは、どうしても後回しになる。

自身のためのだけの譜読みと練習を、今でも学生の頃のように続けていたならば、バッハの平均律もベートーベンのソナタもショパンのエチュードもドビュッシーの前奏曲集も、全て一通りは弾き終わっていたかもしれないが、現実にはなかなかそうはならない。

逆に考えると「定番ものも、まだまだ弾いていないものはたくさんあるのだから、毎日少しずつでも弾いていこう」という感じではあるが、どうしても好きな曲のみが優先してしまうのは、仕方が無いところだろうか。

だが、白髪爺さんが、もし今の自分の状況を見たら、あまりいい顔はしないだろう。なにしろ、
「全部とは言わないが、3分の2以上は弾けよ。それくらいじゃないと・・・」
などと、言われたこともあったからだ。
3分の2以上弾けというのは、ベートーベンのソナタのこと。一応は32曲だとして21曲くらいか。
結構たくさん弾いてつもりではいるが、仕上がり度の低いものも入れたならぎりぎりのところだ。
何度か書いていると思うが、自分は新しい生徒さんの実力の把握には、結構時間をかける(かかってしまう)。

演奏のだいたいの実力は、初対面での演奏を少し聴いて、ある程度は判断できるものだが、ピアノを弾くこと、レッスンを続けていくということは、様々な要素があるので、その生徒さんの実力を、即断定することはしない方が良いように思うというのもある。

例えば他の指導者の方から紹介で来た、生徒のDさん小学4年生。
「ソナチネアルバムもツェルニーの110番もブルクミュラー25番もしっかりとやってきたので、希望としてはツェルニー30番とバッハのインヴェンション、もう少しでモーツァルトのソナタも、それから・・・」
というのは、生徒さん(親の?)要望。
確かに、まずまず弾けているし、手の動きも悪くはないように感じる。無味にただ速く弾くという傾向もない。

だが、生徒さん(親の?)の要望にプラスして、自分からも課題の曲を弾いてもらってしばらく様子を見てみた。
すると、カバレフスキーのこどものためのピアノ小曲集なら、すぐに弾けるかと思ったが、譜読みがあまり速くないし、譜読みミスも多い。
また、子供なのに音楽への耳の感覚が固定しつつあるようで、聴いたことも弾いたことも無いカバレフスキーを、耳がなかなか受け入れられないようだ。

もちろん、2ヶ月以上たった今は、カバレフスキーの「ワルツのように」も「ボール遊び」も、いきいきと弾けているし、次第に楽しくなってきた様子なので、少し安心した。
難易度を先にどんどん突き進むのも悪くはないが、ブルクミュラー25番くらいの難易度で多彩な曲を弾き、手と耳の感覚を養うことも、必要だろう。


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ジャンル:音楽
家でピアノを弾くとき、またはレッスンで弾くときに、どんな椅子に座って演奏しているだろうか。

現在は、皮や合皮が張られていて、くるくると廻して高さを調節する背もたれなしの高低自在レザー椅子が主流になってきたようだ。ある程度の横幅もあるので座りやすい。

ピアノ教室などの背の高さが異なる人たちが多数座る椅子は、まだまだ背もたれのある椅子「トムソン」が活躍しているようだ。高さの調節が簡単というのが、最大の理由だろう。

しかし、背もたれなしの椅子でも、高さ調節が簡単なものも出てきて、トムソンはいまやあまり人気がないらしい。しかも、トムソンは高さ調節機能の箇所がどうしても故障しやすく、長年使用していると、左右のバランスが微妙に悪くなたり、ミシミシといやな音がしてくることも。

自分のところでは、普通の高低自在レザー椅子とトムソンの両方を選べるようにしているが、見た目のせいもあり(?)トムソンで弾く生徒さんは少ない。現在のトムソンはまだ使えるが、これが壊れたら買うかどうかは、迷うところだ。
もう何年も前のこと。友人Tからの連絡で、
「家のピアノを、少し弾いてみてくれないか」
と、言われたので、後日行ってみたことがあった。

友人Tが言う「弾いてみて」というのは、自分のピアノ演奏を聴かせて欲しいというニュアンスではなく、「家のピアノの音が何か変なような・・・」という意味だということは、すぐにわかった。
自分は、調律師ではないから、もしどこかピアノにおかしなことがあっても、原因の想像がつく場合もあれば、全然わからないこともあるが、それでも一応は友人T宅へ行って弾いてみた。

友人T宅のピアノを弾いてみる前に、実は連絡のあった時点で、友人Tの家にピアノがあることが意外だった。
Tは音楽には全くの無関心というイメージだったからだが、これはやはりというか、娘と息子のため(妻のため?)のようだ。

さて、買ったばかりだというその新品の小さめのグランドピアノで、何曲か適当に弾いてみたが・・・特におかしいというほどのこともない。友人Tも、家族も、「良い音する~」というようなことを言っていた。
だがTは、
「それなりの曲を弾いたら良く聴こえるのかもしれないが、店で弾いた時は、息子や娘でもすごく良く聴こえた感じでして。だけど、家にピアノが来てみると、何か少しこもったようにも聴こえて・・素人耳だからわからないけど」
というような言い方だっただろうか。

おそらく、Tの言っていたことはそうだろうと思う。素人耳というが、そんなこともないのだろう。自分もそのピアノは、やはり音がこもっているというか、もそもそ、もごもごしているように聴こえたからだ。
新品だから、この先部屋の環境や年月で変化していくのだろうし、調律によっても多少変えられるだろうが・・・

友人Tには、自分がお世話になっているいつもの調律師さんも紹介しておいて、定期的な調律は続けているが、調律師さんが言うには、
「あれはね、最初弾いてみると、音がパッと出てきて、良いと思うのですよ。だけど、それから後の印象がね。伸びが少ないし、余韻が薄いようなピアノですから・・」
とのことだったが、やはり気に入った1台を見つけるのは、難しいということだろう。
「今、高いピアノを持っているといったら、やはり大人の趣味の方でしょうね。ビックリするくらいのピアノを置いている家もありますよ」
と、ある時調律師さんが言っていた。
働いてある程度貯めたお金を、高価なピアノに使う人もいるのだろうが、その調律師さんは、
「ところが、そんな凄い大金を注ぎ込んだピアノがあるのに、調律後に弾いてみてくださいと言ってみても、ほとんど弾けない人もいるのですよ。
別に良いのでしょうが、かえって弾ける人のところには、こういう高価なピアノは置いていないものかなとも、思うのです」
とも言っていた。

話を聞いていて、そんなものかと思ったが、大人の趣味のために質の高いピアノを買うのもいいだろうと思う。「これだけ高いピアノを買ったのだから絶対に続けるぞ!」なんて変な気合を入れる(?)必要も無く、自らが弾くピアノの音を楽しめればいいだろう。

ただ気をつけたいようなことも、その調律師さんは言っていた。
ある時に調律に行った家で、お客さんに
「このピアノは○○のもので、中古でも○○○円もしたのですよ~」
と言われたらしい。
確かにヨーロッパ製のピアノだったらしいのだが、○○○円という価値にはほど遠く、かなり劣悪な状態らしかった。
お客さんには最初に、○○○円という購入した値段を言われてしまったので、メンテナンスが必要なことは伝えはしたが、値段にふさわしい価値のピアノかどうかの話は、やはりできなかったらしい。
調律師さんは、
「音とか感覚よりも、ヨーロッパからとか、そういった価値観に弱いのでしょうかね」
と言っていた。
バッハをどのように弾くのかは、いろいろと考えはあると思う。
自分が白髪爺さん教授に習う前についていた指導者は、モチーフやテーマといったことの細かい指示もあったが、それらをしっかりと踏まえた練習をすることが重要だとした上でも、最終的には「モリス君の弾きたいようにどうぞ」といった感じだった。

それは良い指導方法だと今でも思っているのだが、当時の自分はバッハの「弾きたいように」というイメージを確立できていなかったので、もちろんバッハの個々の曲をしっかり弾きわけるようなこともできず、弾いてみてのイメージに頼った演奏になってしまったいたと思う。
そして、その指導者の影響もやはりかなり受けていて、バッハをかなりサラサラ演奏をするようなスタイルが身についてしまったいた。

これが白髪爺さんでは全く違っていた。各声部を一応弾きわけただけのフーガの演奏をしたくらいでは、いつも決まって
「どうして大切なテーマでも、通過するように弾くんだ!」
と怒鳴られていた。
自分としては、そんな通過してしまうように弾いているつもりは無いのだが、平均律は全て暗譜しているという白髪爺さんにしてみると、おそらく許せないような演奏だったのだろう。

結局、バッハに関しては白髪爺さんに、良いと言われたことはほとんどないままで、あるとしても
「まあ、そういうバッハもあるかもしれないな」
と言われたくらいが、精一杯だった。
本当は出版されている楽譜をコピーするのは良くない。
生徒さんは1曲しか弾かないのに、数十曲入っている数千円もする曲集を買っていただくのはムダでなく、後から他の曲も弾く可能性もあるし、楽譜集として持っているほうが、無くなってしまうこともないだろう。

だが、必ず買っていただくというわけにもいかない。特に子供が複数の習い事をしていて、教材費などの出費に敏感なご家庭などは、楽譜集を渡して、
「次回来るときまでに、コピーしてください」
ということになる。

ところが、これが毎回うまくいくとも限らない。ある生徒さんにその楽譜集を持たせてしまったら、その週はもうその楽譜集が手元にないことになるし、楽譜集を持たせた生徒さんが、次回までに必ずコピーをしてくるというわけでもない。

そういった面倒なことにならないように、もうかなり前からコピー機を別室に用意した。楽譜以外にも結構使い道は多く便利だ。
ピアノが違えば鍵盤の質感や重たさなども違って感じるように、ペダルも違いを感じるもの。
ピアノのメーカーや機種によって、床からの高さや重たさ、反応の度合いや形状などはかなり異なるので、全くリハーサルできない状態で本番の演奏という時には、鍵盤の違い以上に神経を使うかもしれない。

対処方法といったものも無いのだが、普段からできることは少しはある。
まず、靴を履いてピアノを弾く習慣をつける。普通の家などの室内で弾くことに慣れていると、靴下のまま弾いている人も多いが、ステージ当日のみ靴を履いて演奏するのは少し危険だろう。

また、室内で常に動かない状態のピアノ(つまりほとんどのピアノ)は、キャスターが小さな台や板に載っている場合が多いので、ペダルも床から少しだけ高い位置にあることになる。これがステージ上だとキャスターのまま置いてあるので、微妙に高さが異なる。
これも、普段からペダルの下に一枚、硬めのマットやタイルカーペットなどを置き、少しだけ高くする方法もある。

もちろん、こんなことしなくても、多くの人は大丈夫だとは思うが。

スケート選手に影響されて弾きはじめたショパンのノクターン9-2も、ジョン・フィールドのノクターン5番も、今週末にはおそらく同時に仕上がりレッスンとなりそうなBさん。

次の選曲を用意しておこうとは思っていたのだが、Bさんのレッスンをするようになってからまだ日が浅く、自分はまだまだBさんの実力をまだ把握できたとは言えないので、1曲を選ぶのに結構考える。
もちろん、Bさんの希望曲もレッスンに取り入れているが、今のところ2曲ペースのレッスンで、既にBさんの選ぶ次曲はショパンのノクターン15-2と決まっているから、もう1曲を決めておかなければいけない。

そんなことを考えながら、先ほどいくつかの楽譜のページをめくっていたが、やはり曲を難易度を上げるよりも、少し違った感じの曲で様子を見てみたいようにも思える。
ノクターンが続くのも悪くは無いが、ロマンの香が好みだとしても異なる深みがある雰囲気ということで、今年注目のシベリウスでも薦めてみようか。
そうなると、「樅の木」か、「ノヴェレッテ」あたりがよいだろうかと思うが、Bさんはおそらく「樅の木」を選びそうな感じはする。
新しい生徒さんというのは、レッスンに慣れるまでには数回かかることが普通だ。
初回のレッスンというのは、子供でも大人でも緊張していることが多く、「どうぞ」言うと、ピアノの椅子の高さも調節せずに、肩に思いっきり力が入ったまま弾き始める人も多い。

だから、新しい生徒さんの慣れるまでの数回のレッスンでは、自分はあまり姿勢のことや手のことは細かく言わないことも多い。
力が入っているような人でも、それが慣れない場での緊張のせいであって、1ヶ月くらい経過してレッスンに慣れてくると、それほど無駄なフォームでは無い弾きかたをできる人もいる。

また、子供は真似をするのが得意な感じなので、自分が良い姿勢を保って演奏を披露すると、それを即座に真似て良い姿勢をしてみたりもする。
口で「姿勢は正しく」と言うよりも、わかりやすいし効果があるようだ。
「レッスン中もついている必要はありますか?」
などと、ピアノを習うのは初めての子供のお母さんから質問されることもある。
もちろんそんな必要な無いので、
「ほとんどの子は一人で大丈夫ですよ」
と答えている。

だが、生徒さんの年齢がいくつになっても、レッスン中もずっと見学するお母さんはいる。
子供がきちんとレッスンを受けているか見守っているのか、それとも自分がしっかりレッスンしているかを監視しているのか・・・

それほど意味もなく、ただなんとなく見学していくという人もいるし、メモを書いている人もいる。
自分は生徒さんの母親がいても気にならない。いてもいなくてもレッスンの内容は変わらないからだ。
友人の指導者は「どうしても監視されている気分」だと言っていたが。
「うぁ~ピョコピョコうごいているんだ」
と、ピアノ内部を見て、ハンマーやダンパーの動きを興味深く見てくれる子供の生徒さんは多い。
ハンマーが弦をうっているというピアノの当たり前の構造を、家の事情などで電子ピアノしか知らない人なら当然かもしれない。

だが、先月から習いに来た小学生の生徒さんも、
「ピアノの中が動いているんだ、面白い」と言っていたので、自分は不思議に思って聞いてみた
「家のアップライトピアノでも、中身は見れるよ。フタを開けたことはないのかな?」
すると、
「ないよ。いっぱいものが載っているから」
との返事。

確かにピアノの上に何か物を載せている家というのは、結構多いかもしれない。ぬいぐるみだったり、花だったり、本だったり・・・

言うまでもないが、アップライトでもグランドでも、ピアノの上には何も置かないほうがいいのは当然。自分はカバーもかけていない。
普通の家ではピアノのフタを開けて弾くことは少ないだろうが、それでも物はできるだけ載せない状態を保ちたい。

当然だが、ピアノという楽器は重たくて、簡単には移動できない。
だから、ピアノを置く位置というのは、慎重に検討して決めなければならないし、一度置いたら動かすのは面倒になる。
その面倒だとわかっていることも、時間がたつとやりたくなる。特に理由もないのだが、ピアノを違う向きにしたくなるのだ。

実際に業者さんに向きを変えて移動してもらうまでには、たくさんの準備がある。寸法をある程度測ってきちんと並べておけるかを考えたり、窓からの日当たりを考えたり。
そして、移動してくれる業者さんと調律師さんの日程を、しっかりと合わせないといけない。
もちろん、生徒さんのレッスンが無い日にやることになるので、日程はかなり限られてくる。

そんなことを考えると、やはりもうしばらくはこのままの配置が続きそうだ。特に不便さを感じているわけでもないから、室内の気分転換は、本棚などの移動できる家具でやることにしよう。
今週は久しぶりの生徒さんが来た。年度末の仕事の忙しさらしく、2月末に来て以来だから約1ヶ月ぶりのレッスン。

ご本人の希望でブルクミュラー25を順番にやっていて、予定なら今回は11と12のはずだったが、今回は来てピアノの前に座ると、
「11に進んでいないので、これまでの復習ということでお願いします」とのことだった。

その復習であるこれまでやって曲も、弾けているものもあり、全くといっていいほど弾けていない曲もありで、レッスンとしてはあまり充実しているとも言えなかった。

だが、良くなったというか、気がついたこともある。
全て一度弾いた曲だが、苦手意識が強く苦労して3週間や1ヶ月くらい弾いた4番などの方が、あっさりと終わって通り過ぎた3番などよりもよく覚えていて、しっかりと弾けている。
苦手意識がある曲を、あまり弾かない人、苦手克服のために普段より弾く人の、両方がいるだろうが、不定期な練習やレッスンになりがちな大人の方でも、やはりたくさん弾くことは身につくということだろう。
年度末から年度はじめのこの季節は、新しい生徒さんも少し増えてくる。個人のピアノ教室というのは、入会の時期を特に定めていないところが多いだろうが、やはりこの4月や5月に新しく習い始める人は多い傾向にあるだろう。

今回は新しい生徒さんと初めて対面する時の、自分のやり方を少し紹介してみようと思う。

事前の連絡などのやり取りで日程を決めて来ていただく。
初対面なので自分は名刺を渡す。生徒さんと親御さんの2人で来たら、当然一人に1枚ずつ渡す。
どんな曲を弾いてきたのか聞いてみて、それを弾いていただく。軽く感想を言ってみたり、少し体験レッスンをする。
レッスンに対する要望なども聞きながら、ある程度の方向性などを話し合う。
ここでレッスンをするという合意ができれば、書面に必要事項を記入していただく。
レッスンの金額やその他の説明をする。

といった感じで「では、次回からよろしくお願いします」となる。
書面に記入していただく事項は、自分は最小限で良いと思っているので、必須事項の名前と住所と電話以外は、「差し支えなければ、簡単に」と言って書いていただく。
職業の欄もあるが、書かなくてもいいし、簡単に「公務員」でも「会社員」でもいい。
もちろん、血液型のような個人情報は、ピアノとは全く関係が無く必要ないので書く欄は無い。
ピアノは一般的に思われているほど長持ちするものでもなく、一生ものでもないと何度か書いているが、それでもできるだけ一台の楽器とは長く付き合いたいもの。
定期的に調律師さんに診てもらうのは当然だが、普段から何かできることはあるだろうか。

管楽器や弦楽器では奏者ができる普段の気遣いや手入れが結構あるが、ピアノに関しては、ホコリがつかないように時々表面を拭いたりする程度で、持ち主が直接できることは少ない。

やはり直接的なことより、室内の環境を良好に保つようなことの方が、普段は重要だろう。
簡単に言えば、温度と湿度を保つこと。
基本的には人間が普段生活しやすい環境に近くて大丈夫だと言われているから、そんなに難しいことでもない。

だが、湿度には注意したい。
あまり気にしていない人も、安い湿度計をピアノ部屋に置いて確認くらいはすることをおすすめする。
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