先日、知り合いのピアノ指導者5人と集まる機会があった。
「指導活動の情報と意見交換と、次期演奏会活動について」なんて名目にはなっているが、要するにただの雑談の会のようなもの。

それでも一応、「こんな教本を取り入れてみたら、中学生くらいの生徒さんには結構好評だった」とか「大人の人でどうしても発表会に間に合わない仕上がりの人には、代替曲を薦めるべきか、その場合は何が良いか」など、少しは真面目な内容も。

そんな中、秋にある演奏会を準備しているピアノ指導者が、
「まだ期間があるので、これまでに弾いたことが無い曲を準備しようと考えているのだけれど、難易度が少し高めで技術を見せられるようなもので何かいい曲ある?」
という話に。

高難易度で技術を見せられるという少し漠然としたものだが、他の4人は自身が弾いたことがあり、思いつく曲を提案することに。
バッハ=ブゾーニのシャコンヌは?
ラフマニノフの前奏曲をいくつか弾いたら?
リストのハンガリーがいいよ、5番とか。
と、3人。
自分は、「ラヴェルのクープランの墓はどうですか?最後のトッカータはかなり難しいですけど、完璧に近く弾けば技術を見せられますよ」

そういった4人の提案に対して、質問した本人は、
「バッハはね、ちょっと苦手。ラフマニノフは気分じゃないな。リストのハンガリーはあまり好きじゃないのよ」
といった感じで、さらに
「ラヴェルの何?くーぷらん?知らないわね」

でもこれも予想の範囲内。何しろ質問した彼女は、ベートーベンとショパンとシューマン以外をほとんど弾かない(これ以外は興味が無いようだ)ことは、他の4人は知っている。
だから、彼女自身の演奏だけではなく、生徒さんの発表会も、いつもこの3人の作曲家にブルクミュラーが入る程度という少ない作曲家達。
いつもそればかりだと、聴いている親も面白くないのでは?と思ってしまうが。
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