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今年の生徒さんのレッスンを全般的に振り返ってみる。

1年というのは短いようでもあり、長くもある。
だから、同じ程度の実力だと思っていた生徒さん達も、1年後には、かなりの実力の差がついているようなことも珍しくない。
それは教本などの進むスピードや曲のレヴェルアップだけではなく、楽譜を読む力、そこから感じる力、想像力、テクニックなどもいろいろと含めての演奏力というものが、特に小学校4,5年生以降だと取り組む方によってかなり大きな差がついてくる。

自分の指導は、無理矢理にでも実力を向上させようと引っ張り上げるようなレッスンはあまりしないので、弾ける人と、そうでもない人の差がどうしてもついてしまう傾向にあるのだが、どんどん弾けるようになる生徒さんにはより高いレヴェルのレッスンをすることは良いとしても、そうでもない生徒さんにもそれでも最低限の進歩のラインというのは確保できるようにと考えることの多い年だった。

具体的には、初級者や初中級で進み方が停滞気味になりがちな生徒さんには、とにかく進み方がゆるやかな教本のシリーズを使って、毎週のように合格の曲があって次へ進むようなレッスンをすることを心がけてみた。
これは以前からも一部の生徒さんにはやっていたのだが、このスタイルの生徒さんを増やしてみたところ、モチベーションアップにもつながり、さらに譜読みのスピードアップにもなり、好評のようだ。

もちろん、教本もテクニック本も、曲集も、全てが簡単なレヴェルのままではなく、教本はどんどん進むが、曲集などは1曲につき3,4週くらいはかけるようなことにして、曲の難易度には変化をつけているが、これで生徒さんの練習も取り組むやすいようだ。

これは大人の生徒さんにも当てはまる。
大人の生徒さんも、ベートーヴェンのピアノソナタや、ショパンのスケルツォを弾く方から、もう少し軽く映画音楽のアレンジ系が好きな方、そして初級の方までいろいろなレヴェルの生徒さんがいるが、どのレヴェルの生徒さんでも、持ち曲のどれかは長期間かけてもいいので、どれかは譜読みが楽で常に進むように心かげている。
そうすると、結局は1年でたくさんの曲が弾けることになり、音楽の幅も広がるので、発表会などの選曲の時にも、ある程度広い範囲から選曲できるようになってきたと思う。
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この1年の自分の練習について その2

復習練習としては、ベートーヴェンのソナタをいくつか、そしてバッハは平均律1巻、フランス組曲、シンフォニアなどからいくつかを再勉強してみた。
これは、自分のためでもあり、生徒さんのレッスンをより充実させるためでもあるのだが、ベートーヴェンのソナタを弾いてみるとテクニックの上でも、音楽の構成感をしっかりと再確認する上でもとても有効であることを、再々実感できた年だった。
また、レッスンではピアノソナタは全楽章をやらないのであれば、1楽章または終楽章を取り上げることが多いが(8番「悲愴」など2楽章が有名な曲以外は)、いくつかのソナタの2楽章を、単独でレッスンで扱ってもみようかと感じた。

バッハは、3声の曲を中心に弾いたが、レッスンでこれから3声に入っていく生徒さんが、よりスムーズに入りやすい曲順を考えるための再確認という要素も含めての復習練習。
特にシンフォニアは、一般的に弾きやすいと言われている曲と、自分のイメージしている曲の難易度は、感覚的に少し違うことは以前から認識していたので、そうしたものの整理という意味もある。


テクニック練習は、普段の取り組み以外に、久しぶりにピシュナを出してきて、いくつかを抜粋しながらやってみた。
これも自分のための練習と、生徒さんに出す課題の選定ということを考えての練習だが、久しぶりに弾いてみると、指の感覚が整理されたような感じがしたので、これからも時々でも取り入れていこうと思う。
この1年を少し振り返ってみるシリーズ(?)の、自分の練習について その1。

昨年が、伴奏を終えたと思ったら、次は発表会の連弾の準備、終わったと思ったらすぐに2台ピアノのコンサートの準備と合わせ練習といったぐあいで、自己練習にあまり時間をとることができなかった印象だったので、今年は最初から譜読みを倍増して、仕上げもかなり徹底したという思いがあった。

そして、年初めから譜読みラッシュを開始して、このペースがどこまで続くかと自分でも疑問に思いながらも進めていたが、このペースはかなり保たれていて、今でも結構譜読みペースは落ちないで、常に練習の持ち曲は10曲くらいを保つことができている(もちろん、小品も含めて)。

大きめの練習の核は、今年はリストだったと思う。
昨年あたりから、リストを少し弾いていこうと思い、大先生にも見ていただいたり、ちょっと人前で披露したところ、結構良い感触を得たので、それを今年は練習の中心として、「死の舞踏」(サン・サーンス=リスト編)にはかなり時間を使った。
他にも、巡礼やエチュード系から少し弾いてみて、リストの音楽の構造のようなものや、弾く時の音の感覚などがかなりつかめてきたように思うし、自分に手にとっても、もしかしたらショパンより弾きやすいように感じている。
ただし、「死の舞踏」などは、練習に時間を使ったものの、人前に出せるほどの質に仕上がりには一歩及ばない気がしたので、これから先も練習して弾き続けたい作品。

リスト以外では、トゥリーナとヴィエルヌのピアノ作品が、自分のレパートリーに加わった。
トゥリーナは、スペインものだがフランス印象派色もかなり濃いので入りやすく、演奏プログラムのメインにはなりにくいとは思うが、サラッと披露するにはとてもいい音楽だと思うので、これからも開拓していこうと思う。

ヴィエルヌは、自分にとって専門分野(?)のフランス近代ものの時代だが、オルガン作品が中心の作曲家。
だが、魅力的なピアノ曲も多く、弾いてみるとオルガンの響きのような分厚い和音の連続、そして細かくて高速の指の動きの連続で繊細でありながらも力強さも兼ね備えていて、自分には音楽性でもテクニック的にもとても相性が良いと感じたので、「ピアノ練習会夏」でも披露することができ、良かったと思っている。

この1年の練習した曲の一応のまとめ(バッハや古典の復習や、生徒さんのレッスンのための譜読みは除く)

リスト : 「死の舞踏」(サン・サーンス=リスト) エチュードなど他2曲
ヴィエルヌ : 「12の前奏曲」より「プロローグ」 他2曲
トゥリーナ : 「ジプシー舞曲集 Op.55」より「魅惑の踊り」 他2曲
シューマン : 「ユーゲントアルバム」の弾いていなかった曲、「ウィーンの謝肉祭の道化」より「間奏曲」 他
ショパン : ワルツ、ノクターンで弾いていなかった曲3曲、マズルカより2曲
吉松 隆 : 「プレイヤデス舞曲集」より「間奏曲の記憶」 他1曲
モシェレス : エチュードを2曲
モンポウ : 歌と踊り より1曲
フォーレ : 小品の即興曲など

他に、ラヴェル、ドビュッシー、ベートーヴェン、スカルラッティなども少しずつ弾いた年だった。
また、1~2分の小品としては、フランス近代のピエール・サンカン、モニク・ガビュなどを少し。
自分が弾く側のモリス練習用ピアノについて、2ヶ月前の調律時に、調律師さんから
「そろそろ、本格的なオーバーホールをされたほうがいいのでは?」
と言われた。

これは、もう以前から何度か言われていることであり、消耗している部分の取り替えなども含めて、一度かなり手を入れた方が良いのこと。
自分も弾いていて、「全面的なオーバーホールが絶対に必要だ!」とまでは思っているほでもないが、この2年ほどは、状態があまり良くないとは感じているので、やはり必要だろうかとは、少し感じているが検討中。

ただ、普段はこちらのピアノは、自分が譜読みとテクニック練習でしか使わないということもあり、正直言ってどこまで手をかけてやるのがいいのか、判断が難しい。
というのも、もう少し先を考えた場合に、もしできるならば、数年後くらいに理想に近い1台を新しく購入(必ずしも、新品を買うという意味ではなく)、そして現在の生徒さんが弾く方のピアノをモリス練習用に、現在のモリス練習用を生徒さんに安く提供、ということができればというのが、自分の描く近未来(いや、遠い未来かもしれないが…)。

もちろん、モリス練習ピアノを生徒さんに安く提供するとしても、今よりも良い状態を保つために、現時点でオーバーホールに出しておくことが賢明のようにも思うのだが・・・判断は、また来年考えることになりそう。

そして、ここ数年かけていろいろ見て回っている、「次の1台選び」の方向性も、自分の中では、今年になってからほぼ固まりつつある。
それは、今年になって、そう思ったのではなく、自分が以前から感じているピアノに求める音や表現力といったことが、少しずつより確信になってきたから最近特にそう思うのだろうか。

ただ、気持ちは固まりつつあると言っても、まだ8割ほどであり、まだ弾いてみて検討したいピアノや、行ってみたいと検討しながらも行っていないお店などもあるので、おそらくあと数年は検討するのだろう。
この記事では、モリスの演奏を公開していました。
お聴きいただきありがとうございます。

曲目は、フォーレ作曲 「ピアノのための小品」op.84 より 第5「即興曲」
でした。




「自分の専門は、この国や地域の、この時代のピアノ音楽である」
などと、最初から決めているわけではないが、これまでの勉強などから、少しずつそうなっていき、また過去の演奏会出演の履歴などを見てみると、演奏会の企画にテーマ設定があったり、または連弾や2台ピアノでの出演などではない限りは、やはりフランスの近代作品や、それに関連する作品を弾いていることが多いようで、実際、それを周りから求められるようになり、現在に至っている。

そうなると、この作曲家も専門の範囲というか、守備範囲のはず(?)なのに、実はあまり弾いていないが、こうした小品はレッスンでも人気曲だったり。

自分のところの生徒さんのFさんに限らず、曲の規模や質、内容が次第に大きくなってきて、発表会ではショパンのワルツ、ノクターン、シューベルト、モーツァルト、ドビュッシーの初期の曲などを弾くようになっても、バッハの進みの度合いはそれらの曲目の難易度からはかなり遅れてしまって、「インヴェンションを2,3曲弾いた程度」といった人は、多いのかもしれない。

そうした状況になっていても、最初は「目的の曲がまずまず弾けているから、バッハはそれほどやらなくても・・・」と思っているかもしれないが、ショパンもシューベルトもドビュッシーも少し本格的な曲になり、シューマン、ハイドン、ベートーヴェン、などと弾いていった時には、インヴェンションやシンフォニアをしっかりやっているといないでは、やはり明らかに違いが出てくると思う。

インヴェンションも何がなんでも全部を弾かなくても(バッハ自身も、インヴェンションは全てを弾かなければならないとは思っていなかったらしく、その人の実力などに応じて、適宜選択ということだったようだ)、半分以上弾いて、一旦フランス組曲を少し弾いて、シンフォニアを弾いてみるというパターンで、悪くないとは思う。

だたし、白髪爺さんは、このよくあるパターンには絶対反対で、フランス組曲(の一部)が弾きやすいからと言って、インヴェンションを半分くらいでフランス組曲を少し弾くのは良くないという考えだった。
これは、バロックの組曲としてのフランス組曲ということを、ある程度理解した上で弾くことが大事になってくるので、その中の弾きやすいメヌエットやアルマンドだけを弾いても、意味は無いとは言わないが、勉強としてはあまり良いことではないという趣旨だったと思う。

だから、白髪爺さんは、インヴェンション15曲と、シンフォニア15曲を必ず全て弾かせていて、たとえ古典派やロマン派の大曲を弾く学生や、平均律やパルティータを持ってきた学生であっても、インヴェンションやシンフォニアは全曲制覇しているのか確認して、やっていない曲があれば、必ずやらせていた。
それからフランス組曲や平均律やパルティータなどへというパターンだった。

自分も、例えばAさんには、インヴェンション全曲、その後はシンフォニアとういうことで、こちらも一応は全曲制覇予定の白髪爺さん方式でやってもらうが、他の生徒さんの場合には、全曲ではできない生徒さんもいる。
Fさんの場合も、おそらくインヴェンション全曲ということではなく、半分くらいをやってからフランス組曲から少々という、白髪爺さんの非推奨パターンになってしまうかもしれないが、それでもバッハの世界を少しでも多く体験してもらって、それらがさらに古典やロマンといった演奏にも活かされていけるのであれば、今の段階としてはそれで良しとしようと考えている。
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