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ピアノのコンクールは、課題曲や級や部門分けなどに違いがあるが、新しいコンクールでは、審査基準や開催意義などに独自性を掲げながらも、既存のコンクールの要項とだいたい似たようなものということもある・・・。

今回は、そうした新しいコンクールについてではなく、結構古くからある伝統色の強い(?)Bコンクールについて。

Bコンクールは、部門の分け方などには特に特色も無く、課題曲はグループ1(バロック)から1曲を選択、グループ2から1曲を選択の計2曲。
課題曲グループ1はバロックなので、必ずバロックは弾くということで、しかも選べると言ってもほとんどがバッハなので、特にバッハは普段から欠かさずに弾いていることが要求される。

課題曲グループ2は、バロック以外の曲が5~8曲ほど用意されていて、その中から選択できるのだが、これらの曲が良く言えばどの曲もピアノをしっかり学んできた人のための曲が多く、例えばある年の小学生高学年の部では、モーツァルトのソナタ(どの作曲家も、その中から1曲が指定されているが作品番号は省略、以下同じ)、ベートーヴェンのバガテル、ブルクミュラー18練習曲より、ショパンのマズルカ、メンデルスゾーンの無言歌集より、プロコフィエフこどものための音楽より、となっている。

これらの曲は、どれもレッスンでもよく使われるし、それよりさらに上のレヴェルの曲を弾こうと思う人にとって不可欠な曲ばかりなので、特に指導者にとってはやりやすい。

だが、少し意地悪な言い方をすると、古典から比較的初期のロマン派の曲がほとんどで、近現代曲は1曲のみで新鮮さは無い。
そして、唯一の近現代曲であるプロコフィエフだが、これもレッスンでも昔からよく使われている曲集であって、素敵な曲も入っているが新鮮味はやや薄く、現代のピアノ教育の現場ということを考えると、特にコンクールの出場する側のニーズと少し合っていないようにも感じる。

しかし、逆に、こうした課題曲なので、バッハや古典を普段からある程度しっかりやっている人なら、普段の練習していることの延長上で出場しやすく、自分のところの生徒さんでも、毎年このBコンクールのみに出るという方もいる。
また、審査もどちらかというと辛め(?)なので、会場で毎年聴いていても、ようするに、“弾けていない人”というのは、出てこないように思う。

ただ、このBコンクールも、最近は、他のコンクールの影響を受けたのかどうかはわからないが、課題曲グループ2の曲の傾向が、少しだが変わってきたように思う。
古典や初期ロマンが多いのは基本的には変わっていないが、ここ数年で、ミニョーネ、ポンセ、宍戸睦郎、三善晃、といった作曲家の曲が入っているようになってきて、印象としては、あのコンクールの課題曲から影響を受けているのでは?と思ってしまうが・・・。
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自分のところでは、1年間という単位で考えると、数種類のピアノのコンクールに生徒さんが出場している。
それでもそれほど多いわけでもなく、多い年で4種類くらいで、少ない年では2種類で、1種類のみという年もあった。
もちろん、出場したいという意欲がある生徒さんが出場するのが基本で、ほとんど全員参加するとか、絶対に賞をとるぞ!というようなものでもなく、質の良い演奏にがんばって仕上げて、それで結果が良ければ尚良いということにしているので、コンクール前に補習をたくさんやるようなことは(一部の例外の生徒さんを除いて)基本的にはやっていない。
だから、取りあえずは参加が目標の第一という生徒さんもいれば、それなりに結果がついてくる生徒さんもいてそれぞれ。

さて、コンクールも、弾く曲の設定が異なり、課題曲を2曲選択方式、課題曲と自由曲方式などいろいろ。
課題曲もどちらかというと昔ながらの定番の曲で固められている場合もあるし、新しい曲を積極的に採用しているコンクールなど、傾向も結構異なる。
また、審査員の数や、審査の基準というか傾向などもそれぞれ多少は違いがあるので、同じような演奏をしても評価が高かったり低かったり、または割れていたりもする。

最近思うことは、これだけ年中のようにいろいろなコンクールが開催されていて、それぞれ開催の趣旨、意義はあるのだろうが、自分としては、生徒さんのためになるようなコンクールに出場を絞ろうと思っていて、それを昨年あたりから実施している。

例えば、数年前に、自分としてはあまり関心が無いコンクールだったが、生徒さん側から出場してみたいと言われたので、出場させてみたコンクールがあった(仮にAコンクールとする)。
このAコンクールは、似たような他のコンクールと比べると、課題曲の難易度はかなり簡単で、しかも選択肢はとても狭いので、当日は同じ曲を弾く人がたくさん。

当然ながら、皆がだいたい上手で、明確な違いはあまり無い・・・いや、こうした課題曲の演奏でも、違いはあるし、上手い人、惜しい人、そうでも無い人、下手な人という感じで、優劣をつけることはできる。
できるが、半分以上の上手い出演者は、もう些細な違いであり、この中から、さらに微細な違いで良い演奏の人を選んで次のラウンドへ進めさせるのは・・・なんだかちょっと無理があるように思える。

さらに、審査員の数が少ない(と思う)し、ある課題曲の注意書きに、「ペダルは使用しないこと」と書かれているのに、当日はペダルを使用する出場者もいる。
ところが、ペダルを使っていても普通に上位入賞しているようで・・・では、ペダルのある無しは、審査には影響無いということだろうか?・・・それなら、なぜ要項に記載するのか、全く理解不能・・・。

しかも、出場する生徒さんや指導者としても、曲が簡単なのでモチベーションがどうにも続きにくいのが実情。
どんなに簡単な曲でも、コンクールで弾くのだからじっくり付き合って奥深く勉強した方が良いという考え方は正論であり、全くそのとおりなのだが、教本などの進行で実力をつけていくことと、このコンクールのためにかける準備時間などの時間配分など考えた場合に、自分としては出場する意義が薄いように思えた。

なので、それ以降はこのAコンクールには、生徒さん側から、どうしても出たいと言われない限りは、特におすすめはしないことにしているので、ここ最近は誰も出場していないし、会場へ聴きにも行っていないが・・・もしかしたら、数年前とは少しはいろいろと変わっているかもしれない。
発表会の曲を決める時に、その生徒さんに合っている難易度は当然のことながら考える。
いつもよりも長い期間をかけるので、初級や初中級の子どもの生徒さんには、やはり少し挑戦して欲しいと思うので、現時点での実力よりも少し上のレヴェルの曲を考えることが多い。

そして、難易度そのものよりも気にするのは、演奏時間。
発表会のために、せっかく長い期間かけて準備してきたのに、初級の生徒さんだとしても本番が1分で終わってしまうのはもったいないように思うから、せめて2曲弾いて2分くらいにしたいと思うし、実力がある生徒さんほど持ち時間を長めに設定している。

しかし、初級者に2分というのは、実は結構長い。
普段弾いているような曲集の曲は、初級レヴェルだと1曲20秒や30秒ほどだったりするので、2曲弾いても1分。
だからといって、3曲も4曲も弾くのもどうかと思うので、一応は2曲ということにしているが、そうなるとある程度は長めの曲を1曲は弾くことなる。

そこで、ピアノ歴が1年未満の小学生低学年でも弾けるような、変奏曲スタイルの曲集なども準備して、1曲はその中から選んだこともある。
よく知られているメロディーが変奏曲になっている曲集で、変奏といってもそれほど長くなくて第5変奏で3ページ分くらい。
最後の第5変奏まで弾いていても複雑になりすぎずに、常にテーマのメロディーはわかりやすいようにできているので、初級者にも弾きやすい。

ただ、同じく小学生の低学年の生徒さんでも、4歳くらいピアノをやっていて、それなりのコツコツとがんばって上達している場合には、そうした簡単な変奏曲よりも、もう少しピアノ曲らしいものを弾いてもらいたいと自分も思うので、やはり最初からピアノ曲として書かれたオリジナル作品というのが主軸になる。
しかも、邦人作品が2曲よりも、バロックと邦人作品とか、古典と邦人作品とか、組み合わせにも少し気を使うようにもしているが、このあたりも少し考えるどころ。

今考えているのは、2曲弾く場合には、その2曲に何らかの関連付けがあると良いのではないかということ。
例えば作曲家が違う2曲でも、同じく「秋」を題材にしているとか、舞曲系だけどメヌエットとワルツなか、曲想は違うけれど曲のタイトルは少し似ているとか・・・。

実はかなり時間を要する作業。
でも、まあ楽しい時間でもあるので、あともう少しはこうしたことの時間を多めに使おうと思う。
発表会の曲が少しずつではあるが決定してきている。

練習期間に余裕を持たせるために、ある程度実力のある生徒さんの曲から決めているが、あっさりと決めてしまう生徒さんもいれば、あれこれと数週間悩んで決まらない人も。
自分も、CDを生徒さんに貸したりして、
「じっくり何度も聴き比べてみて、好きな曲に決めたらいいよ」
と言ってみるが、発表会は生徒さん一人の持ち時間が限られているので(例えば、中級レヴェルくらいの生徒さんだったら、6分以内など)、CDで聴き比べをしても、良さそうな曲が2曲以上あると、どうするのか迷うのだろう。

6分というと、初級の生徒さんにとっては長いが(初級なら3,4分だろう)、中級くらいの生徒さんにとっては、それhど長くない。
6分の時間いっぱいを使ってベートーヴェンやショパンなどの曲を1曲弾いてもいいし、3分くらいの曲を2曲、または4分ほどの曲を主軸として、前菜のように軽めの2分の曲をつける方法もある。
弾きたい曲が、4分と5分の場合には、この2曲の組み合わせだとさすがに時間的に長いので、どちらか1つにしてもらい、他の曲を組み合わせることになるが、余裕のある生徒さんは、両方とも練習をして、あとで決めるという方法もあり、これは毎年、レッスンをして様子をみながら次第に決定していくことになる。

このように、中級、またはそれ以上の実力の生徒さんは、選択の幅が広いが、何度か書いているように、中級には至らない生徒さんで、特に年齢的には小学生の高学年になってくると、結構難しい。
小学生の低学年にある程度弾ける生徒さんが数名いるので、そうしたことを考えると、高学年の生徒さんで実力がもう一歩の方には、何か策が必要だとは以前から考えていたが・・・

「ゆったり系で何とかやる」、「本来はピアノ曲ではない編曲物も使うか・・」、「有名作曲家の作品だがしっとりゆったりな曲を」
などと、いろいろと作戦は考えて、曲をかなり探しまわってみたが、1名の生徒さんについては、今回はちょっと奇策(?)というほどでもないが、ポピュラーを主軸にしてみようかと思う。

ポピュラーと言っても、J-POPの歌手の曲だったり、アニメの曲ではなく、少し古い映画音楽とか、シャンソンなどをピアノ編曲にしたもので、大人の保護者さん達なら知っていそうなメロディー、尚且つ、子ども達は聴いたことがほとんどないだろう曲。
アレンジの選択には気をつけて、音楽的な雰囲気をしっかり出せるように、さらに生徒さんの実力に合わせて、難しい箇所は多少は易しめにしてあげる必要もあるだろう。

それを主軸の1曲として、さらに短くてゆっくり気味のクラシックのピアノ曲を組み合わせる。
これならば、他の生徒さんや保護者さん達にも、
「あの子は、ポピュラーみたいな編曲ものしか弾けないんだね」
と思われることもなく、それなりに演奏効果があるように聴こえるはず(たぶん・・・)という作戦。

今のところ、古いフランス映画の音楽から数曲目星をつけていて、自分が弾いて2名の方に聴いてもらったところ、ある1曲が、
「結構雰囲気あって素敵ですね」
「もとからピアノ曲らしく聴こえます!」
と、評判が良かったので、この曲を、小学生高学年の生徒さんにオススメしてみようかと思っている・・・。
(この曲の作曲家は、実はサティを弾いていて、CDも日本版で普通に発売されている・・・これだけのヒントでわかったらすごい!?かも)。
あるピアノ曲をレッスンしている時に、音符の上に、こんな記号“ <-> ”がでてきた。

生徒さん : 先生、この <-> って、強く弾くの?

モリス : ああ、これは、アクセントみたいに強く弾くというよりも、記号の見た目のとおりに、1音でわずかにクレッシェンドとテヌートみたいにできれば、メロディーラインの中で、この音を少し強調するようなニュアンスにできるといいわけだけど。

生徒さん : ・・・?

モリス : ピアノという楽器は、当然だけど、1音でクレッシェンドなどできるわけがないけど、まあやっているつもりでフレーズの中でこの音をそのように聴かせられると、きっと良い感じになるから、ちょっと一応やってみるね(ここで、実演を入れる)
と、まあこんな感じかな。

生徒さん : えっ・・・そう聴こえる、聴こえる。その音が一瞬少しだけ大きくなったような伸びたような、そんな感じに聴こえる!どうして?!

モリス : さあ、どうしてだろうね・・・(この生徒さんは、ピアノ歴もある程度長い中学生なので、簡単にやり方を言わずに、少し考えさせる)
まあ、同じようにやってみよう。

生徒さん : (実際にやってみる)・・・あ・・え・・う・・上手くいかない・・・。

モリス : 先程も言ったように、本当はこの音単独ではクレシェンドのようには出来ないし、だからといってアクセントのようにバーンと強くしても、そのようには聴こえないから・・。

生徒さん : あっ!・・この音の前後の音で・・・ってこと・・です?

モリス : うん。結構良いところに注目しているかもね。

生徒さん : (また弾きながら)・・こうかな、いや、こんな感じかなぁ・・・。


このようなやりとりをしていると、生徒さんが成長しているというのを、とても感じた時間だった。
ピアノのコンクールというのは、規模や方向性などの違いはいろいろとあるとしても、会場に緊張感が漂っているのは、だいたいどこでもそうだろう。

会場をざっと見渡すと、何度も出ていて慣れていそうな人や、その保護者さんなどもいれば、初めてなのか2回目くらいなのか、落ち着かないような人も。
また、受付で、なにやら質問をしている人もいるが・・・だいたいが、質問しなくても既に手元の資料などに書いてあることだったり、掲示されていることであることが多い・・・。

さて、自分は、今回のこのコンクールでは、受付からの流れには、出場生徒さんには付きそなわい。
昨年に1度体験しているから、本人もお父さんもおわかりだろうし、他の生徒さんの演奏も聴くので、休憩時間に可能であれば、出場者が待機する控え室をのぞきにいく程度。
昨年やったような、出番直前でのアドヴァイスも無し。

さあ、出場生徒さんの級の演奏がスタート。
・・・
あれっ?こんな感じだっただろうか。
何だか、今回のこの級は、質の高い好演があまり多くないように思う。
級の半分近くの人が弾き終えて、良い音楽と思えるは、2名程度だろう。
中には、1曲目を弾いていて途中でわからなくなり審査員からカットの合図が。
さらに2曲目も混乱したのか、かなり弾いた後で最初に戻って弾き始めて、審査員からまたカットの合図が・・・。
(曲が長いと、時間の都合でカットされる場合はあるが、このような明らかに「もういいです」という意味のカットは、このコンクールでは普通はほとんど無いと思う・・・)

ああ、こうなると、さすがに心配になってくる。
どうしても上手く弾けない箇所は、それなりにグチャッとしていても通り過ぎるようにして、何とか仕上げた出場生徒さんの演奏。
そういった箇所は、いつも弾けていないのだから、そうやるしかないし、きっと本番でもそうなってしまうが、それを弾き直しをしないで通り過ぎるようにできるまでに、今回はかなり苦戦した。
つい弾きなおしをして、それがかえってわけがわからなくなることが通し演奏の数回に1回はあるので・・・本番というのは、そうしたクセがでやすいもの。

そして、いよいよ出場生徒さん。
1曲目の古典
冒頭から、テンポが落ち着くまでに時間がかかるが、最も危ない箇所がある前半は無難に乗り切る。
中盤以降にミスが多いが、いつもの演奏がそうなので、これも実力的には許容範囲。
全体的にデュナーミクの幅が狭くなってしまったが、何とかまとめることができた。

2曲目の近現代
少し勢いが無いように聴こえるのは、やはり緊張しているからだろうが、弾いているうちに少しずつ鳴ってきた。
と思ったら、危うい箇所の1つ目でかなりグシャッとした演奏に・・・でも、なんとか通りすぎることができたので、まあこれはこれで良しだろう。
普通、これだけのミスをすると、集中力が途切れそうになり、その後の演奏が雑になったり、しぼんだりすることもあるが、そうならずに集中力を保っている。
全体的に、リズムが崩れる一歩手前のような演奏なので、この曲らしさがかなり薄いが、それでも最後の音までなんとか辿りつけた・・・。

やはり、全体として準備不足、練習不足、そして課題曲に実力が及んでいない感は、本番の演奏に出ていたと思う。
それでも、今年も出場するだけは、出場したのだと思うと・・・なんとも不思議な感覚にもなった・・・。
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