自分は、少し無理そうな曲を希望する生徒さんに対しては、普段は結構あっさりと「無理に近い」「無謀ではないけど、かなり挑戦」「おすすめはしない」「半年後なら弾けそう」などと、言うこともある。
だが、この出場シリーズの生徒さんと、お父さんには、ちょっとそれが言いにくいような空気が、いつも漂っている・・・。
と、その前に。
実は、出場シリーズの生徒さんのお父さんとは、コンクールの2週間後のレッスンで、コンクールについての感想を少し聞いたり、話す機会があった。
それは、お父さんも、コンクール直後は、本番はよくやったと思ったが、同じ曲を弾く他の出場者の演奏を何人も聴いて、
「出場者全体の演奏の質と比較すると、今回は、やはりレヴェルには至らなかったと思います。
特に、もっとテクニック的に余裕を持って弾けるくらいにならないとダメですし、楽譜もっと速く読めるようにして、準備を早くしなくてはいけないと、あらためて感じました」
というようなことを、言っていた。
自分としては、これまでの経緯からすると、ちょっと驚き(?)というか、意外な感じもしたのだが、コンクール出場が、生徒さんのお父さんにとって、単なる大きな勘違いに終わったのではなく、生徒さんの現状の実力をお父さんもある程度は理解してくれたようだった・・・
と思って安心していたのだが・・・
(調査票会話のつづきを)
モリス : !?☆!◇?・・ベートーヴェンの、このソナタを希望ということで?
生徒さん父 :はい。レヴェル的にはちょっとわからないのですが、いけそうな気もするのですが、どうでしょうか?
モリス : (ああ、これは無理だと言わなくては・・今年は無謀曲はキッパリ断ると心に誓ったはず・・さあ、弾けないと言おう!)
ええとですね、その曲は・・・まずは、楽譜を見てみましょうか(既に、この時点で、全然キッパリ断っていない・・)。
こんな感じになっていますね。
生徒さん父 : ほぉ~、これは、簡単に弾けるわけではなさそうですね。
生徒さん : う~ん、ちょっと難しそう。
モリス : そうですね、簡単ではないです。譜読みもある程度大変ですし、それなりのスピードで弾かないと演奏効果が無いので、テクニック的な練習もがんばる必要はありますよね。
生徒さん : じゃあ・・少し大変そうかも・・。
生徒さん父 : そうですね、あまり無理しても、大変ですよね・・・ちなみに、このソナタは、あのコンクールの課題曲になったことは、ここ数年ありますか?
なっていたら、やはり今年出場したコンクールの級よりも、1つ上の級でしょうか?
モリス : (コンクールの課題曲に?そういう考え方かぁ・・いや、これはちょっとマズイ展開だ。この曲は、数年前に、しかも確か級は・・)
ええと、ちょっと待ってください。今年は選ばれていないので、過去の要項では・・・
前回、今回とタイトルまで面白すぎて笑ってしまいました。
しかし、きっとモリスさんは笑ってる場合ではないのでしょう・・。
・・続きをまた楽しみにしてます。
珍しく困惑しているモリスさんの様子を想像しながら、ふふっふふっと噴き出しながら読ませていただきました(笑)
でも、モリスさんは笑えない状況ですよね。。
続きを楽しみに(楽しみと言っては色んな意味で失礼かもしれませんね・・)お待ちしています。
そうですね、文字にしてみると、自分でも笑ってしまうようにも思えるのですが、なかなか現状は難しいところです。
生徒さんのお父さんも、コンクール後の会話などで、ご理解いただけたと思っていたのですが・・・
まりはんさん、こんばんは。
そうですね、自分でも笑えるような、笑えないような・・・ちょっと戸惑いもある状況です。
他の生徒さんや保護者さんには、「その曲は今は無理だよ」と、サラッと言っていますし、だいたいご理解いただいていると思うのですが、この出場シリーズお父さんには、なかなか言い出しにく空気が流れていまして・・・
続きはどうなってしまうのでしょう・・・。