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はじめの2,3週は、ラヴェルを弾くというよりも、指、ペダルで精一杯で、響きや間の取りかた、ニュアンスなどというところまでは、気がいっていない生徒さんの演奏・・・

この生徒さん(他の生徒さんが、「エース」って言っていたので、自分は、そうは思ってもいないが、「えいすさん」といことにする)は、上級者であると断言できるほどの実力ではないが、これまでにも上級レヴェルの曲は、ショパンもメンデルスゾーンも、ベートーヴェン、グラナドス、ラフマニノフなど、様々な曲はやってきた。

えいすさんの特徴を少し書くと、指を動かす運動性能と言ったらいいのだろうか、それはかなりあるのだが、高次元という意味でのテクニックの基礎はまだまだ甘いので、時々変な弾き方をしてしまうことがある。
音楽的には、以前は古典派が合っていそうな雰囲気だったが、年齢も中学生になった頃から、もう少しロマン的なものを弾かせてみると、それらにもよく対応できている。
楽曲をよく分析するというよりも、弾いているうちに、その音楽にのれてくるタイプといった感じで、音響に対するいい良い耳を持っているのか、おそらく無意識のうちに、いい響きもつくれる。
また、譜読みは早いというほどではないが、バッハを苦にしないのも、よいところだろう。

それでも、ラヴェルとなると、少し違うのか・・・
(う~ん・・・やっぱりうまくいかないぁ・・)
という気持ちが、自分モリスの中にもあり、まあ、ほどほどに形として弾けるようになれば、一応の仕上がりとするか・・・という、あまり良くない気持ちになりつつあった。

しかし、4週目くらいから、えいすさんの演奏が少し変わってきた。
なんだろう・・・急に、「らしい響き」になっている。
アッチェレランドのところが、いい意味でも自在感がでている。
ピアニシモのところでの音響が、冴えてきた・・・。

モリス : らしくなってきたよ。

えいすさん : うん、なんか少しできてきたかな・・

モリス : だったら、ここは、もう少し、このように(演奏して)やってもいいよ

えいすさん : (軽く頷いてから、演奏)

モリス : そうそう

えいすさん : おお~なんか、よくなった


などという感じで、他の箇所も少しずつ改善をしていくが・・・

まあ、今までも、考えてみれば、そうだった。

えいすさんは、新しい曲に手をつけて、最初は全然対応できていないような演奏でも、やっていくうちに、本当にらしい演奏になってくる。
以前の、ラフマニノフやグラナドスも、そうだった。
初ラヴェルということで、さすがに、ロマン的なものよりは、少し時間がかったたが、音楽を感じでうまく脳の中でつながった時の演奏は、さすがに、えいすさんといったところか・・・

このあとも、えいすさんの2013年は、フランスものが結構続いたが、持ち前に対応力を、うまく発揮できていたのではないかと思う。
今年は、フランス系もいれつつも、リストなども弾かせてみたい。
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