音を弾くということに関してはとても簡単な曲なので、生徒さんの方は問題なく弾けるのだが、お母さんの方は緊張感がなかなかとれないらしい。
お母さんが
「緊張しているみたいなので、少し一人で弾いてみていいですか?」
と言って弾いてみると、しっかり弾けている。
だが、生徒さんと一緒に合わせて弾くと、どうしても止まってしまう箇所がある。
先週に生徒さんが言っていたように、家ではきっと2人でしっかりと弾けているのだろうが、レッスンでは止まってしまう要因はどこにあるのだろうか?
この生徒さん宅は電子ピアノなので、レッスンのピアノを2人で弾いた時の音響に、まだ慣れていないということが、要因の一つだと思われる。
簡素な連弾曲と言っても、4手だとかなりの音の数になるので、お母さんは、自身が弾いている音を耳でとらえることができていないのだろう。
そして、その状態で生徒さんの音を合わそうとしているので、演奏がぎこちなくなっているようだ。
この段階でのお母さんへのアドヴァイスとしては、
「お母さんは、隣で弾いている生徒さんの音は聴かなくてもいいので、ご自身の演奏に集中してくださいね。2人で合わせようと思わなくても、しっかりと合っているように聴こえますから」
ということになる。
連弾のようなアンサンブルとなると、人間の意識としてはどうしても「合わせなくては」と思いがちだが、それは最初の段階の話ではない。
個々の演奏がしっかりとできていて、尚且つ一緒に弾いた時にお互いの演奏に惑わされないくらいに弾けている状態になっていれば、合わせることはできるが、そうでは無い状態のまま「合わせよう」という意識は、逆に演奏が良くない方向へ行ってしまうことはよくある。
今週レッスンでは、一緒に弾く場合でも、「まず自身の演奏に集中するという」練習を何度かしてみたところ、レッスンの最後には曲を通せるようになったので、まずまず良い感じになってきたというところだろうか。
4手ってやはり難しいです。一人で弾いていると1つの音を聴いてその音の流れとして次の音を考えて弾くという作業がある一定の時間のずれで起こっていくので、全体としては、流れがスムーズに聞えるのですが、4手で相手の音を聴いてからその作業に入ると、その間遅れが生じてしまいます。もちろん相手の音は聞くのですが、聴ききってしまってから入るとどんどん遅れてしまい、リズムが何処かにいってしまいます。
親子だと呼吸が一緒なのできっと慣れてきたら一人の人物が弾いているようにぴったりと合わせる事が出きるのではないのかと思います。良いですね。
今回のお話、最近し始めたばかりの合唱の伴奏にもいえることだなあと、自分のことにあてはめながら読ませていただきました。
今のところ、2曲伴奏したのですが、1曲はピアノ曲のように右手メロディー左手伴奏で、合唱とあわせた時も、自分なりには一応弾けていると思うのです。
が、もう一曲が両手の伴奏で和音をずんちゃずんちゃ、と弾くものなのですが、あわそうとすればするほどずれる気がします☆
まずは自分の演奏に集中してみようかなと思いました。
連弾の難しさはありますよね。おっしゃるようにリズムが大事ですが、ズレを演奏中に改善しようとしても、うまくいかないこともあるものです。
まずは個々にしっかり弾けて、それから呼吸があってくることを感じられるといいですね。
自分のところの生徒さんの親子連弾も次第によくなってきたので、今後も楽しみです。
まりはんさん、こんばんは。
そうですね、合唱の伴奏なども、合わせようとすると逆に少しずつのズレが生じてきて、かえって合わなくなる場合もありますよね。
両手が伴奏の和音でしたら、ピアノがしっかりと弾いていれば合唱が無意識に合わせてもくれるので、そこからさらにお互いの呼吸がつかめるといいと思います。